不祥事の影響で1度分離した乳業メーカーが、この秋に合併して「元の雪印」の状態になるそうだ。

乳業大手の雪印乳業(札幌市、東1・札:2262)と日本ミルクコミュニティ(東京都新宿区、以下日本ＭＣ)は2009年1月27日、今年10月1日の予定で、株式移転により共同持株会社「雪印メグミルク」を設立することで合意したと発表した。
両社株主総会による承認を前提とする。これまで連携関係にあった両社だが、経営統合により商品展開やマーケットの拡大など、事業基盤を強化するねらい。
雪印乳業の普通株式1株に対して、共同持株会社の普通株式0.2株を、日本ＭＣの普通株式1株に対して、共同持株会社の普通株式0.48株を、それぞれ割当て交付する。共同持株会社の代表取締役社長に雪印乳業の高野瀬 忠明社長が、代表取締役会長に現・日本ＭＣの小原實社長が就任予定。

共同持株会社の株式は、東京証券取引所と札幌証券取引所に10月1日付で新規上場する予定で、これにともない現・雪印乳業は9月25日に両証券取引所を上場廃止となる予定。
日本ＭＣは、集団食中毒や子会社による牛肉偽装事件で経営危機となった旧・雪印乳業が２００３年に市乳部門を分離し、全国農業協同組合連合会の子会社などと設立した。現在、雪印乳業が３０％を出資している。牛乳事業では、明治乳業・森永乳業に次ぐ３位。

明乳・森乳と並ぶ乳業御三家の「復活」に期待しています。