埋め立て架橋計画やジブリのアニメなどで何かと話題の広島県福山市。
今回は、幕末の志士・坂本竜馬に因んだ船に似せた新造船を渡船へ投入するという話題です。

２０１０年放映予定のＮＨＫ大河ドラマ「龍馬伝」の放送開始に向けて、福山市が市営渡船へ導入する新造船についての概要などを２００９年７月１６日に発表した。新造船は、鞆町の本土側と沖合約７００ｍに浮かぶ仙粋島とを結ぶ航路（市営渡船）へ就航している現役旅客船の老朽化に伴い投入されるもの。

名称は「平成いろは丸」と命名され、外観を龍馬が乗船していた蒸気船「いろは丸」に似せたほか、内部の船室や座席も木製にするなど“レトロな船旅”を演出している。
「平成いろは丸」は、全長約２０ｍ・約１９トンで、いろは丸と同様にスクリュー推進式を採用。船体の色もいろは丸と同様の黒塗りとし、乗船定員は９９名。
また、船内には蛇輪やコンパスなど昔の船舶装置を設置し、触れられるようにする。さらに、龍馬の等身大写真ポスターも飾って、観光客が記念撮影できるようにする予定。

「平成いろは丸」の完成は１２月末で、２０１０年１月に就航開始の予定だ。
なお、建造を担当する造船業者は、地元・鞆町の「本瓦造船」に決定した。

鞆町は、幕末の１８６７年に龍馬率いる「海援隊」の船舶・いろは丸と、紀州藩の軍艦が鞆沖合で衝突事故を起こした「いろは丸事件」の舞台。
市側によると、大河ドラマの放映を前に龍馬と鞆を生かした「観光キャンペーン」を展開する過程で今回の“船舶新造”プランが浮上したとのこと。
市観光課は「龍馬人気にあやかり、福山の知名度アップを」期待している。

おそらく年末年始の話題に出てくることでしょう。その際は新造船の進水式＆就航式、従来船の引退式などのほか、新造船と従来船の２ショットも期待できそう。
龍馬ファンや船舶マニアはぜひともチェックしておきたいところです。