２０１１年９月、大阪の公共交通機関の施設で職員が男性に刺されその後死亡する事件が発生した。
その場にいた男性は殺人未遂の容疑で現行犯逮捕。その後容疑は殺人に切り替わった模様。

９月２６日１０時３０分頃、大阪市天王寺区のＪＲ天王寺駅近くの市バス操車場事務所から「男性職員が刺された」と１１９番があった。大阪府警天王寺署員が現場に駆け付け、殺人未遂容疑で同市生野区、自称アルバイト森岡泰臣容疑者（２０歳）を現行犯逮捕した。同署によると、男性は市交通局職員江本聡志さん（４８歳）で、包丁で胸を刺されて同日夕に死亡。同署は殺人容疑に切り替えて調べる。
 

　森岡泰臣容疑者について、近所に住む女性（５６歳）は「自分の家のシャッターに自転車を投げつけたりするなど、この１週間に何度か暴れる姿を見た。注意すると“逆ギレ”されそうで怖かった」と話す。

　一方、同僚らによると、亡くなった江本聡志さんは、市バスの事故処理担当として相手の言い分をよく聞くなど誠実な対応をしており、これまでトラブルはなかった。９月２２日に森岡容疑者と話した際も、興奮する森岡容疑者を落ち着かせようと時間をかけて話を聞くなどしており、最後は森岡容疑者も納得した様子だったという。

　大阪市交通局によると、江本さんは１９８７年、同局に採用。バス運転手や営業所の庶務などを経て、２００９年２月から事故処理の担当だった。同僚の男性は「真面目な仕事ぶりと温厚な人柄で信頼されていた」と話していた。