無差別殺傷というと、２００８年の秋葉原（東京）＆荒川沖（茨城）のような事件が記憶に新しいところですが、２０１１年の８月の終わりに今度は“放火テロ”の暴挙に出た若者が御用となった。

東京・渋谷のライブハウス「チェルシーホテル」で2011年8月31日夜、男がガソリンのような液体をまき、殺人未遂と現住建造物等放火未遂容疑で現行犯逮捕された。

男は大阪府茨木市居住の無職、島野悟志容疑者（23歳）。持ってきたバケツに入ったガソリンとみられる液体をライブハウスの床にまき散らし、観客らを殺害しようとしたという。会場では無料のライブイベントが行われており、観客の男女数名がのどの痛みなどを訴えた。

続報

東京・渋谷のライブハウスでガソリンのようなものがまかれた事件。警視庁渋谷署に、殺人未遂などで大阪府茨木市の無職、島野悟志容疑者（２３歳）が逮捕されたが、この島野容疑者と６年前に大阪で発生した男児殴打事件との関連が指摘されている。当時、逮捕された少年と名前、生年月日が一致しているというのだ。

若者たちでごった返す渋谷区宇田川町のライブハウス「チェルシーホテル」で８月３１日２０時５０分過ぎ、スプレーで液体を噴射し、バケツでガソリンのようなものをまき散らした島野容疑者。渋谷署の調べに「ガソリンをまいて火を付けて、人を焼き殺そうとしたことは間違いありません」と供述している。

捜査関係者によると、この島野容疑者と２００５年に大阪府東大阪市の公園で男児をハンマーで殴って重傷を負わせたとして、殺人未遂などの容疑で逮捕された少年（当時１７歳）の名前と生年月日が一致しているという。
ハンマー殴打事件は同年４月２１日に発生。少年は午後３時４０分ごろ、同市松原南の公園内の広場で、遊んでいた男児（当時４歳）の頭部を鉄製ハンマーで１回殴り、骨折させるなどした。
逮捕後の大阪府警の調べに「２年前に高校を中退してから、老人以外ならだれでもいいから殺したいと思っていた」などと供述していた。

大阪家裁は同年１０月、中等少年院送致を決定。決定理由で大阪家裁は、少年がひきこもり状態の生活を送る中、世間の注目を浴びるとともに両親を苦しめようと、無差別の大量殺人の実行を決意したと指摘。少年院での処遇期間については「２年間を超える相当長期」との勧告を付した。

警視庁ではこの殴打事件との関連を慎重に調べている。