例の「生肉ユッケ食中毒」事件で、新たな死者が判明した。この事件で富山県の店舗を利用して食中毒となった７０代の女性が亡くなった。

焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒で、富山県は２０１１年５月５日、新たに砺波店（同県砺波市）を利用した県内の７０代女性が死亡したと発表した。同チェーンで飲食後に死亡した人は４人となった。
約９５人態勢で捜査を進めている富山県警と福井県警の合同捜査本部は同日、業務上過失致死傷容疑で、近く店を経営するフーズ・フォーラスの金沢市の本社や関係先を強制捜査する方針を固めた。
富山県生活衛生課によると、女性は４月２３日に同店を利用し、ユッケなどを食べた。２６日に下痢や腹痛を訴え、２７日に入院。その後、溶血性尿毒症症候群（ＨＵＳ）を発症し、５月５日午前６時すぎに死亡した。
女性からは腸管出血性大腸菌Ｏ（オー）１１１が検出された。同店の他の利用者からもＯ１１１が検出されていることなどから、同課は同店での飲食が原因と判断した。
この女性は、砺波店でユッケなどを食べた後、今月４日に死亡した４０代女性の家族。死亡した２人は家族５人で同店で食事をした。ほか３人のうち２人が食中毒の症状で入院しており、１人は症状はないという。

事件を起こした業者の関東地方の店舗では、入院中の被害者の１人からO111が検出らしい。

焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、横浜市は２０１１年５月５日、市内の店舗でユッケを食べ溶血性尿毒症症候群（ＨＵＳ）で入院している女性（１９歳）から、腸管出血性大腸菌Ｏ（オー）１１１が検出されたと発表した。女性は重症で、意識がはっきりしない状態が続いているという。

同市によると、神奈川県内では５日時点でこの女性を含む１０代から４０代の男女７人が、横浜上白根店（同市旭区）や藤沢湘南台店（藤沢市）でユッケを食べ、腹痛や下痢など体調不良を訴えている。入院中の女性以外はいずれも軽症とのこと。