電気街として有名で、世界最大級のオタクの街でもあるアキバで起きた衝撃的な事件から１年が経ちましたね。
事件直後しばらくは犯行予告の模倣犯も多かったが、監視強化などの効果なのか犯行予告についての通報件数は平常並に推移しているらしいです。

東京・秋葉原（千代田区外神田）界隈で２００８年６月、元派遣社員の男性により計１７名が殺傷された事件でクローズアップされたインターネット上の「犯行予告」が事件直後と比較し、大幅に減少していることが分かった。
警察庁によると、事件以降の検挙・補導件数は２７都道府県警で計８６件（６月５日現在）に上るが、このうち１月以降は８件だけだった。ネット利用者からの通報も０８年８月以降、ほぼ２けた台前半で推移しており、捜査関係者は「秋葉原事件直後に急増した『便乗犯』が、摘発の効果で減ったことが大きい」と分析する。
犯行予告は秋葉原事件以前からあった。

ネット上の違法・有害情報の通報受付窓口、インターネット・ホットラインセンターによると、２００６年６月～２００８年５月にも毎月７～４７件の殺害・爆破予告の情報が寄せられていた。
だが加藤智大（ともひろ）被告（２６歳、事件当時２５歳）が携帯サイトに「秋葉原で人を殺します」と書き込んだ６月は急増して３２８件、翌７月も１３０件を数えた。

 

事件発生から１カ月以内は

▽「秋葉原事件みたいなの起こしてやるよ　もうナイフも銃も用意した」＝無職男性（２１歳）

▽「九州のある駅で歴史に残る大量殺人をする。加藤よりも多い人数を殺す」＝アルバイトの少女（１７歳）
――など事件に触発されたものもあった。

 

大相撲初場所初日の２００９年１月１１日にはネット掲示板に「これから、国技館に乗り込んで朝青龍を殺す」と、日本相撲協会の横綱力士・朝青龍関の殺害予告が載った。通報を受けた警視庁本所署は、国技館などに約３０名の署員を配置。スポーツ紙に取り上げられるなど騒ぎに驚いた無職の男性（２９歳）が同１４日、北海道警函館中央署に出頭するまで、国技館では署員約１０名が目を光らせ続けた。この男性は「書き込みをすれば驚いて負けると思った」と供述した。

ホットラインセンターの吉川誠司・副センター長は「犯行予告は本来、個人や会社に恨みがある人物が脅す目的で書き込む。ところが秋葉原事件直後は、警察が警戒に動くことを面白がり、匿名ならばれないという誤った意識も手伝い、一種のブームのようになった。最近は元に戻ったようにみえる」とみる。
警察庁によると、検挙・補導報告のあった８６件のうち、２００８年６月に書き込まれたものは４５件、７月は１６件、８月は８件で、この３カ月で全体の約８割を占めた。大半が１０～３０代で、９歳や１１歳の小学生も含まれていた。

事件被害者の心の傷は、今もなお深い。
事件になる前に奴を止めることができたなら、悲惨な事件は起きていなかったかもしれないし、事件で大切な人を失うこともなかったことを考えると、この事件が如何に深刻な問題を抱えていたかを窺える。

事件前には名物だった「歩行者天国」も、事件が起きてからは停止中だ。
あの事件の再来を懸念してか再開に慎重な意見があるためだ。

願わくば、事件前のように歩行者天国を早期に復活して以前の賑わいを取り戻せたらいいが、現状はもう少しかかりそうな情勢かな。
ひとまず、この事件が風化しないように、事件と同じ日には慰霊祭を開催して、格差社会のもたらした問題について考える機会を設けるのがいいかも。