秋のマイル王決定戦・第27回「マイルチャンピオンシップ」は、2010年11月21日に京都競馬場(京都市伏見区)で行われ、単勝52.4倍の伏兵・エーシンフォワード号(牡5、栗東・西園)が、直線で空いた内を鋭く伸びて大混戦を制した。勝ち時計は1分31秒8のコースレコード。
レースは、昨年(2009年)のNHKマイルC覇者ジョーカプチーノ(牡4、栗東・中竹)が好スタートから果敢に先手を奪うと、前半3F33秒台で飛ばし、ハイペースを演出。直線では先週のエリザベス女王杯の再現と言わんばかりに各馬が馬場の内外いっぱいに広がると、内々で我慢していたエーシンフォワードが岩田騎手の豪快なアクションに応えて一気に抜け出し、最後は外から伸びた各馬の追撃をクビ差凌ぎ切った。
馬場の外目で繰り広げられた熾烈な2着争いを制したのは、4連勝の実績が評価されて1番人気に支持されていたダノンヨーヨー(牡4、栗東・音無)。最後まで互角の走りを見せた3歳馬のゴールスキー(牡3、栗東・池江郎)がハナ差の3着。唯一の外国馬サプレザ(牡4、仏国・コレ)は、さらにハナ差の4着に終わり、3着馬までならもらえる権利があった特別ボーナスを獲得することはできなかった。
レース後のインタビューで岩田騎手は「ケガから復帰してこんなに早くGIを勝てると思わなかったので、とにかく嬉しいです。馬も叩き2走目で状態は良かったし、展開もハマってくれました。これから、もっと勢いに乗っていけるようにがんばりますので、今後ともよろしくお願いします」と、喜びのコメントを残している。
なお、3番人気に支持された今年の高松宮記念覇者キンシャサノキセキ(牡7、美浦・堀)は13着、4番人気に支持された3歳馬のトゥザグローリー(牡3、栗東・池江郎)は7着に敗れている。
配当は単勝5,240円、馬連14,240円、馬単40,970円、3連複53,970円、3連単473,970円。勝ったエーシンフォワードは父Forest Wildcat、母Wake Up Kissという血統。今年の春先に制した阪急杯に以来となる重賞2勝目が、嬉しいGI初勝利となった。
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